日本ビーンズ、豆腐最大手の相模屋食料に豆腐・大豆加工食品製造事業を譲渡
日本ビーンズ、豆腐最大手の相模屋食料に豆腐・大豆加工食品製造事業を譲渡
2017.12.1.
日本ビーンズ株式会社(東京・中央)は、12月1日付で、同社の豆腐製造事業を業界最大手の相模屋食料(群馬・前橋市)に譲渡した。再建のために相模屋へ豆腐・大豆加工食品の製造事業譲渡の申し入れをし、合意がなされたものだ。
1971年に設立された日本ビーンズは、豆腐や油揚げなどの大豆加工食品を扱う専業メーカーだ。豆腐製造の自動化にいち早く取り組んだことによって、安定的な商品供給を実現してきた。一時は豆腐業界をけん引する存在だったが、原材料の高騰や豆腐の消費量減少により、厳しい状況に置かれていた。2015年にはポッカサッポロフード&ビバレッジ子会社から増資をうけ、子会社となっていた。
日本ビーンズの豆腐製造事業を譲り受け、事業を引き継ぐのは、相模屋食料が2017年10月に新たに設立した100%出資の子会社だ。相模屋は今後、譲り受けた事業についてビジネス・モデルを刷新し、日本ビーンズの豆腐・大豆加工食品事業の収益向上を目指す。
日本ビーンズには、安心・安全な豆腐を長年つくり続けてきた実績がある。今回の相模屋食料による支援は、日本ビーンズならではのこだわり製法を次世代に伝え、豆腐文化の継承を進めることを目的としている。相模屋食料は、近年、歴史と実績のある企業をサポートすることで業界全体の基盤強化を行なうとともに、業界再編に力を入れている。2012年5月には株式会社デイリートップ東日本を子会社化し、2014年1月には株式会社秀水、2017年10月には石川サニーフーズ株式会社が相模屋グループとなって、事業を継続している。
コメント
相模屋食料は、設備投資と買収、さらには「豆腐」のイメージを変える新企画で、市場縮小が続いているにも関わらず急成長を遂げている企業です。平成28年には年商212億円を達成しました。ガンダム、仮面ライダーなどの新機軸を商品企画に取り入れたり、東京ガールズコレクションとのコラボレーションを行なったりと、新しい発想でビジネスを推進しています。今回の事業譲渡により、日本ビーンズの再建が成功し、日本が誇る豆腐文化の継承と、さらなる業界の発展に寄与する企業に成長することを期待します。