日立キャピタルへ、オランダの自動車リース企業が全株式を譲渡
日立キャピタルへ、オランダの自動車リース企業が全株式を譲渡
2017.12.1.
オランダで自動車リース事業を展開してきたヴィジー社は、日立キャピタル株式会社の現地子会社ノードリース社への株式譲渡契約を締結した。ヴィジー社はこれにより、同社の完全子会社となった。ノードリース社は2017年2月から日立キャピタルの子会社となっている。
オランダでは近年、自動車リース市場の拡大傾向が続いている。連動して車両管理サービス市場も拡大傾向にある。ヴィジー社はオランダ西部の中小規模企業を中心に対象とし、ヘールフゴヴァールトを拠点に乗用車や軽商用車のリース業を行なっている。事業展開エリアにはアムステルダムも含まれている。
メンテナンスや保険などの各種サービスを自動車リースに付随させた総合サービスを「ビークルソリューション」という。日立キャピタルグループは、2014 年4 月にはポーランドで、2017年1月にはオランダで同事業を始めており、英国で競争力を高めつつある持つビークルソリューションを欧州で進めている。今回のヴィジー社子会社化により、日立キャピタルグループにとっては「ビークルソリューション」をオランダ全土で提供する狙いがある。
ビークルソリューション・外部金融機関との提携も含めた販売金融は、現在12カ国で展開されており、英国、トルコ、フランス、ポーランド、スペイン、イタリア、ポルトガル、アイルランド、ベルギー、ドイツ、オランダ、ルーマニアにおよぶ。今後は、さらに欧州大陸における同事業展開を強化する意向だ。
コメント
日立キャピタルは今回のM&Aで数十億円を投じるとのことです。ヴィジー社は5000台の車両を保有しており、1月に買収した別会社と合わせると、15,000台の規模となります。ヨーロッパでは、大手自動車メーカーなども独自で自動車リース事業を展開しており、海外からの観光客等にも人気を博しています。
また、オランダでは日本よりも自動車保有率は低く、自転車活用を推奨していることでも有名で、シェア自転車サービスも進んでいます。世界的に「所有」から「シェア」へ、ビジネス・コンセプトはシフトしています。
現に、欧州での自動車リース市場は、2017年から2021年までの期間において4.03%の(年平均成長率)で拡大が続いていくと予想されています。
こうした「シェア市場」は今後も成長していくと思われます。