アリペイ・WeChat Payへのチャージ代行サービス手がける鳥商日本、クララオンライン100%子会社へ
アリペイ・WeChat Payへのチャージ代行サービス手がける鳥商日本、クララオンライン100%子会社へ
2017年11月13日
香港法人 鳥商有限公司の日本法人、鳥商日本(東京都三鷹市)がネットサービス企業のクララオンライン(東京都港区)に全株式を売却、子会社となることを発表した。
クララオンラインは法人向けサーバのホスティングサービスを提供、近年は中国やシンガポールなどアジア地域でのEC事業、コンテンツ配信などのジネスコンサルティングを展開している。
鳥商は中国で普及するモバイル決済サービスを日本人がより手軽に利用できるようにするための、チャージ代行サービス「tOriPay(支付鳥)」を運用している。現在中国では、ネット通販最大手アリババ(阿里巴巴集団)の金融事業が手がけるアリペイ(支付宝)、中国IT最大手テンセントが運営するメッセージアプリWeChat(微信)で利用可能なWeChat Pay(微信支付)をはじめ、モバイル決済サービスが爆発的に広がっている。ところが、中国出張者が現地で決済する際に開設しようにも、中国で銀行口座を開設する必要がある上、煩雑な事務作業が発生し、なかなか利用しやすい状況ではない。中国で主流となる決済方法を、インバウンド需要を狙って日本国内で導入する日本企業も増えていく中、鳥商は主に日本人のユーザーに向け決済アカウント開設支援と日本円からのチャージを提供する。
今回の買収によって、クララオンラインは鳥商とのタッグで、日本企業のアリババへの出店をよりシームレスにサポートすることが可能になる。日本—中国を結ぶクロスボーダービジネスの展開を強化する狙いだ。
コメント
11月11日、中国における最大の商戦日である「独身の日」に、アリババの売上高が1日で3兆に迫る金額を叩き出したことが、大きなニュースになりました。日本企業も多くアリババに出店しており、その恩恵を多く受けています。中国人観光客のインバウンド特需が一服し、中国でのEC事業「EC事業」展開を進める日本企業が多い中、アリペイ上で日本企業が得た収益の日本円での回収などを支援できる鳥商の手数料ビジネスは、単発や短期受注が多いコンサルティング業務と比較すれば継続的な収益を得られやすく、買収のメリットは大きいと見られます。