インバウンド・ツアーオペレーター事業のカナダJonview Canada Inc.が、旅行代理店大手のエイチ・アイ・エスに株式譲渡
インバウンド・ツアーオペレーター事業のカナダJonview Canada Inc.が、旅行代理店大手のエイチ・アイ・エスに発行済全株式を譲渡
2017年10月27日
カナダのJonview Canada Inc.が、旅行代理店のエイチ・アイ・エスに、発行済の全株式を譲渡する事が10月27日明らかとなった。
Jonview Canadaは、世界中の旅行代理店向けに各種手配を行うインバウンド・ツアーオペレーター事業を展開している。Jonview Canadaはカナダ国内に2,000社をを超えるサプライヤーを保有しており、エイチ・アイ・エスの主要顧客であるアジア諸国のツーリスト向けに様々なサービスを提供できると期待している。
株式会社エイチ・アイ・エスは、2016年10月にM&A本部を設置しており、従来より継続してきたM&Aによる事業拡大戦略をより鮮明にしていた。M&A本部では、他の企業や事業の全部または一部を譲り受け、協働で事業を行うと言う手法を重視し、旅行業、ホテル事業及び旅行業に関するIT分野について、当面は500億円規模のM&Aを行う事を目標としている。
M&A本部設置後の実績として、今回と同じくカナダを拠点とするMerit Holdings Inc.(グループ7社)、ヨーロッパのツアーオペレータ業務を行うGroup MIKI Holdings Limitedの子会社化、台湾ホテル大手のGreen World Hotels Co., Ltd.の子会社化、インドオンライン良好会社のBONA VITA TECHNOLOGIES PRIVATE LIMITEDへの出資等、積極的な投資を進めている。
コメント
国内旅行産業は、観光旅行客の増加に伴うインバウンド需要により活況を呈していますが、国内最大手のエイチ・アイ・エスはM&Aなどによって海外向けの需要増進策にも積極的に投資を行っています。この戦略の中には、日本人観光客向けの海外需要の増進の他、アジア地域の顧客に対する海外旅行ニーズの開拓も含まれており、長期的には海外向け、特に中国語圏の顧客向け売上の増加によって持続的な企業成長を継続する意図が込められている事が判ります。今後は、天災や地政学的リスクの影響を受けやすい旅行業界に於いて、如何に安定的な経営を実現できるかに注目したいと思います。