製材業のDECOTEC PRINTING, S.A.U(スペイン)が凸版印刷のドイツ現地法人であるTOPPAN EU ROPE GmbH(ドイツ)に株式の60%を譲渡

製材業のDECOTEC PRINTING, S.A.U(スペイン)が凸版印刷のドイツ現地法人であるTOPPAN EU ROPE GmbH(ドイツ)に株式の60%を譲渡

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2017年11月2日

FINANCIERA MADEREA S.A.(スペイン)の100%子会社で、建装材メーカーのDECOTEC PRINTING, S.A.Uが、凸版印刷株式会社のドイツ現地法人であるTOPPAN EU ROPE GmbHに、発行済み株式の60%を譲渡する事が11月2日明らかになった。

DECOTEC PRINTING社はメラミン化粧板やメラミンラミネート床材用厚紙化粧シートの製造販売を行っている。ヨーロッパの建築資材市場の他、南米向けの輸出市場も保有しており、凸版印刷は、これまで販売の弱かった欧州、南米向けの販路を獲得する事となる。

凸版印刷は自社の印刷技術を応用して建装材の印刷事業を展開し、多種の建材用化粧シートの製造、販売を行ってきた。また、海外向けとしては北米、欧州を中心とする海外の営業所展開の他、北米に自社製造拠点も保有しているが、欧州には製造拠点を持っていなかった。DECOTEC PRINTIG社の取得により、欧州での製造拠点を得る事で、デリバリーの期間、コストの両面での競争力を高める狙いがある。

DECOTEC PRINTIG社の所在地はスペインで、資本金1.18百万€(約134百万円)、株式取得比率60%、取得金額約15億円。2020年度の売上は30億円程度の見込み。

コメント

人口減少が進行する国内市場において、建築業界も加速度的に市場のシュリンクが進むと予測されています。建材メーカーも持続的な成長を続けるために、個人住宅向けにリフォームやイノベーションによる市場創造を狙っていますが、根本対策とはならないため、市場拡大の望める新興国向けや欧州向けの既存市場への参入などを試みる必要があります。この様な情勢の中で凸版印刷による欧州メーカーのM&Aは期待の持てる施策であり、今後も同様の動きが続く可能性が高いのではないでしょうか。

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