医療機器製造業界のM&A・会社売却

医療機器製造業を売る・・・

2017.12.04更新医療機器製造業のM&A・会社売却の写真

「自分の医療機器製造業ではM&Aによる売却は難しいのでは?」
「実際に買い手が現れるのだろうか?」
「医療機器製造業売却の相場はどれくらいか?」

「売却の手続きはどのようにすれば良いのか?」

「会社をどのような方法で会社を売却することが最適なのか?」
「実際、売却における税金はいくらかかるのか・・・。」

いざ、自分の会社を売却するとなると、多くの疑問があるかと思います。

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2017年 医療機器製造業 M&A・売却動向

2017年 医療機器製造業界

医療機器製造業とは、『医薬品医療機器等法:旧薬事法』に定められた医療機器を、製造する業界のことを言う。
医療機器は、30万〜50万種類あるといわれ、家庭用の血圧計から手術用のメス、さらには大型の画像診断システムに至るまで、多種多様である。医療機器を大きく分類すると、診断系医療機器(画像診断システム、医用検体監査装置等)、治療系医療機器(治療用または、手術用機器等)、その他(眼科用品及び関連製品等)の3つに分けられる。
経済産業省の工業統計表によると、平成26年で事業所数は555事業所、従業者数は約3万人で、事業所数・従業者数ともに平成22年から減少傾向にある。

2017年 医療機器製造業界 M&A動向

医療機器における国内市場の動向をみると、先進国の高齢化と新興国経済成長に伴う医療水準の向上により、長期的な拡大が見込まれる市場である。
しかし、世界シェアでは(内視鏡関連以外で)、巨大な事業規模を誇る欧米企業に、水をあけられているのが現状である。
これに挑むかたちで、国内の医療機器メーカーは、強みである先端医療で不可欠な技術力(精密工、光学、エレクトロニクスの分野)を活かすためM&Aを積極的に推し進めている。
平成28年3月、キャノンは、M&Aにより東芝メディカルシステムズを買収することで医療関連の売上高5千億円規模の国内トップクラスとなった。
このM&Aにより、キャノンは従来の光学技術(眼底カメラ・X線デジタル撮影装置の技術)という強みに、東芝メディカルシステムズの画像診断装置の技術(CT・MRIの技術)という強みが加わるだけでなく、規模のメリットも手に入れたことになる。
これに呼応するように、富士フィルムホールディングスもM&Aに積極的に乗り出した。
拡大する世界医療機器市場で、欧米にM&Aで対抗する準備を整えてきている。

狭義のM&A(企業結合)だけでなく、広義のM&A(提携・合弁、経営権の移転のないM&A)も業界の中で進んできている。医療機器メーカーと中小製造業という異業種の提携により、(オープンイノベーション戦略として、)新製品開発を推し進めようという動きである。これには双方メリットがある。
まず、医療メーカーにとっては、オープンイノベーション戦略により、独自製品を投入できる。
中小製造業にとっては、医療現場へ販路のあるメーカーと組むことで、市場への参入障壁を解消することができ、強みである電子回路設計・切削加工技術を活かし医療現場のニーズに応えることができる。
このことで、業界に競争力をつけるための最先端技術の製品開発を、積極的に推し進めることが可能になる。

さらに、産学連携によるイノベーションも業界全体ですすんできている。
京都大学、キャノン、大塚製薬の連携では、乳がん検査時の痛みを抑える装置の研究がすすめられており、九州大学では、針のない注射器の研究がすすめられている。
これらの研究は、がんの早期発見や予防接種・糖尿病患者のインスリン注射への実用の期待が高まっている。

業界全体としては、技術力の革新に加えて、規模の拡大による競争力強化の段階に来たといえる。

2017年 医療機器製造業界の現在の課題

国際競争において、最先端技術の製品を、競合よりも早く安い価格で市場に投入できるほうが優位に立てることは言うまでもない。
国内の医療機器製造業の現在の課題として、最先端技術の製品導入に時間とコストがかかる点があげられる。
現行の承認制度と法規制では、最先端技術の導入に長い時間と多大なコストがかかる。
法規制を含む承認制度の問題点に産官連携して、取り組んでゆくことが課題となる。

2017年 医療機器製造業界の現在の展望

医療機器の世界市場は、平成30年には、50兆円規模になるとの試算もあるなか、巨大で高いシェアを握る欧米勢との競争は激化の様相を示している。
先進国の高齢化と新興国の経済成長にあとおしされ、景気に左右されない長期的な成長が見込まれている。
国内の医療機器産業は、欧米に差をつけられているシェア獲得のための、技術革新や事業再編が進みつつある。


担当からのコメント

医療機器製造業界は、国内市場規模は(平成26年では)2兆7857億円、世界規模では40兆から50兆円といわれる巨大マーケットで、長期的な成長の見込まれる有望な市場といわれております。
現段階では、欧米の巨大企業にシェア獲得の面で差をつけられており、国内の医療機器製造業としては、シェア獲得のために、M&Aによる業界再編の動きが活発化してきております。
競争優位性のある最先端技術のコアとなる技術においては、M&Aにより統合され強固になりつつあります。加えて、広義のM&Aであるオープンイノーベーションや産学連携により、さらなる技術革新を推し進め、競争力を強化しております。
国際競争が激化する市場において、業界の枠を超えたM&Aは、さらに加速すると予想されます。



M&Aのメリット

譲渡企業のメリット

後継者問題を解決でき社会的信用を維持したまま安心してリタイアできる
従業員の雇用維持ができる
個人保証や担保を外すことができる
事業の将来不安の解決ができる
創業者利益が得られる

買収企業のメリット

規模のメリットを享受できる(原価低減、間接コスト低減など)
新規顧客、新たなノウハウ、優秀な人材などの獲得ができる
成長スピードの飛躍的な向上ができる

 

医療機器製造業の案件情報

医療機器製造業の売却情報  医療機器製造業の買収情報

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