M&A用語集
債務超過とは、貸借対照表において、資産<負債となっている状態、あるいは純資産の部がマイナスとなっている状態をいう。つまり、資産のすべてを処分してもなお負債が残る状態であり、企業の存続可能性が危ぶまれる状態である。
フリーキャッシュフローとは、税引き後利益に減価償却や引当金など非支出性の費用を加え、必要運転資金の増加額と必要投資金額を控除した数字。フリーキャッシュフローの金額は、キャッシュフローのうち、その企業が事業を維持していくのに必要な金額を超える部分をさす。
イソップ(Employee Stock Ownership Plan:従業員持株制度)とは、従業員の財産形成や共同体意識醸成のため、企業が従業員に奨励金等便宜を与えて自社株の取得・保有を奨励する制度の意。
現物出資とは、会社の設立や増資の際における金銭以外の財産による出資のこと。現金をもってする通常の出資(金銭出資)と異なり、現物出資の目的物となる財産を過大に評価して不当に多くの株式が割り当てられた場合には、他の株主との関係で不公平となるので、会社法上一定の規制が課せられている。
証券取引等監視委員会(SESC)は、証券市場等の取引の公正を確保するため、インサイダー取引などの犯則事件の調査や証券会社等の検査などを行っている。検査・調査の結果、法令違反等の不正行為を把握した際には、①金融庁長官等に対して行政処分等を求める勧告や②検察庁に対して刑事訴追を求める告発を行う。
買収防衛策において権利(ライツ)が発動される基準をいう。国内外の機関投資家の議決権行使ガイドラインなどを参考にして、企業価値・株主共同の利益に対する脅威となりうる買収の規模の合理的基準が定められることになるが、一般に、株式保有割合20%以上となる買付が行われた場合などが定められることが多い。