か行
コベナンツとは、契約の一方当事者が相手方に対して特定の作為・不作為を遵守する義務について定めた規定。たとえば、M&Aにおける株式売買契約においては、契約締結日からクロージング日「株式譲渡代金の支払い及び株式の引渡しを行う日」までの間に、買収対象会社の資産に新たな担保設定をさせない、配当等の資金流出をさせない、等を株式の売主に誓約させることが考えられる。コベナンツ違反があった場合には、契約自体が失効する規定を置くケースがある。
減損会計とは、固定資産(企業が保有する土地・建物など)の収益性が低下し、投資額の回収が見込めなくなった場合、その回収可能性を財務諸表数値に反映させる会計手法のこと。具体的には、固定資産の帳簿価額を引き下げて評価損を特別損失として計上する。
株式移転とは、株式会社がその発行済株式の全部を新たに設立する株式会社に取得させることを指す。株式移転が行われることにより、新設会社は既存の株式会社の完全親会社となり、既存の株式会社の株主は、完全親会社の株式を取得することになる。
現物出資とは、会社の設立や増資の際における金銭以外の財産による出資のこと。現金をもってする通常の出資(金銭出資)と異なり、現物出資の目的物となる財産を過大に評価して不当に多くの株式が割り当てられた場合には、他の株主との関係で不公平となるので、会社法上一定の規制が課せられている。
競業避止義務とは、会社法に基づき、事業を譲渡した会社が隣接市町村内において譲渡後20年間にわたり同一の事業を行えないとされる義務。なお、契約に基づいて設定される競業避止義務もある。