M&A用語集

M&A対象企業の概要を会社名が特定されないようにまとめたもの。秘密保持契約の前に買収希望会社に提示するため、匿名情報となっている。事業内容のほか、業績情報、財務内容等が記載される。会社名の入っていない企業概要書、一時情報がこれにあたる。
バイアウト・ファンド(Buy Out Fund)とは、機関投資家や個人の投資家らから出資を募り、集めた資金を選定した事業会社等に投資し、その事業会社の経営にも関与し企業価値を高めた後に、会社を売却して、高い売却益を得るファンドのことである。
売出発行とは、一定期間を定め、その期間内に公衆に対して個別に社債を売り出す発行方法のことを指す。
売上高当期純利益率とは、売上高に対し、最終利益がどれ位出ているかを表す比率のこと。
一般集中規制とは、企業結合に関し、特定の企業・企業グループに事業支配力が過度に集中する事を防ぐ目的の規制のこと。独占禁止法において、この一般集中規制に反する企業結合を禁止している。
アセット・ディスポーザル条項とは、資産の譲渡制限をするコベナンツのことを指す。
青色欠損金とは、会社が青色申告制度の承認を受け、青色申告書を提出した事業年度に発生した欠損金のこと。
多様化の経済性とは、多品種少量生産をすることにより、多様化・個性化に対応する方法のこと。多品種をそれぞれ作ると生産性が悪いが、その品種の共通部分を大量生産し、異なる部分だけを個別に分けて生産することで、全体のコストが削減できるだけでなく、多品種をそれぞれ作るよりも売れ残りが生まれにくくなり、経済性が高まる。M&Aでは複数の会社が合併することで、多様化の経済性も獲得できるといえる。
規模の経済性とは、規模の経済的な効率のことで、より少ない費用で大きな効果があるほうが経済性が高い。規模の経済性の向上はスケールメリットともいわれ、M&Aで複数の会社が合併するときの目的のひとつとなる。同一業種がM&Aにより合併し、設備を効率的に利用したり、仕入コストが下がることで費用全体がほとんど変化せず、生産量や販売量が増加した場合は製品ひとつあたりのコストが下がる。これを規模の経済性といい、フランチャイズチェーンは規模の経済性を活かしたビジネスモデルといえる。
ブランドエクイティとは、ブランドによって得られる資産的な価値のこと。ブランドエクイティとは、ブランド認知、知覚される品質、ブランド連想、ブランドロイヤルティ等の要素によって得られる価値。例えば、シャネルやルイ・ヴィトン等はブランドエクイティが高い、つまりそのブランドがすでに世間に知れ渡り、常にある程度の売上を見込めるといえる。
M&Aの場合、ブランドエクイティが高い企業は、買収後の利益が確実に見込めるため、買収ターゲットになりやすい。

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