会社売却の社内外に対する情報公開の手順とタイミング(売り手企業の場合)
会社売却の情報公開の手順とタイミングについて触れたいと思います。
売却企業と買収企業との間で条件交渉を行い、基本合意書に記載される内容でもあるM&Aスキーム、譲渡金額、引渡し期日、役員・従業員の処遇などの交渉がある程度まとまってくると、売り手企業のトップの関心事は「情報公開の手順とタイミング」になります。
ただし、M&Aにおける情報公開はケース・バイ・ケースですので、ご参考としてお考え下さい。
社内外の情報公開の手順とタイミングのラフ例
手順
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公開先
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情報公開のタイミング
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公開方法
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1
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重要取引先
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基本合意締結の前後
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直接面談し伝える
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2
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役員・幹部社員
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基本合意のあと
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個別面談し伝える
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3
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調査会社(TDBなど)
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最終合意のあと
場合によっては基本合意後
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仲介業者・買い手企業と相談し、買い手と同時タイミングで同じ調査会社に伝える
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4
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トップ以外の株主
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基本合意のあと
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個別面談し秘密事項として伝える
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5
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一般社員
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最終合意のあと
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全体会議にて発表
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6
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一般取引先
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最終合意のあと
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取引先数が多い場合は文書郵送、詳細は調査会社を窓口に説明してもらうのもひとつ
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情報公開のポイントは、個別面談です。できるだけ複数の人を前にした状態での情報公開は猛反対されてしまうなど想定していない事が起きることがありますので、おすすめできません。